2020/12/16 コラム
転職を引き止められても迷うな!上手くかわす対処法2つを解説します
「転職先への採用も決まって、そろそろ今の職場に退職の意思を伝えようかな。」
そんなタイミングで、現職の上司や人事と話し合うことを「退職交渉」といい、多くの場合は退職交渉が終わってから退職届を提出します。
ただ、「退職届を出すときに引き止められてしまうと、どうすればいいのか分からない…」という不安を持っている人はとても多いと思います。
そこでこの記事では、転職するときに引き止められたとき、上手くかわす方法を具体的にご紹介したいと思います。
円満に退社ができるように、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
転職するときに引き止められても、迷ってはいけない2つの理由
そもそもですが、現職で引き止められても「今の会社に残る」という選択肢はおすすめしません。
もしあなたが、すでに現職で引き止められても迷ってはいけないんです。その理由は次の2つ。
1.条件や環境が大きく変わることはほとんどない
2.退職を伝えた事実はなくならない
順番にくわしく解説していきますね。
理由1.条件や環境が大きく変わることはあまりない
退職するときの理由は「もっとスキルを磨ける会社にいきたい!」や「今の年収に不満がある…」といった待遇や条件面、もしくは環境面で辞める方がほとんどだと思います。
もし転職の引き止めにあったときに、「条件やを改善する!」という話が上司から出たとしても大きく変わることはないので、引き止めに応じることはおすすめしません。
引き止めを受けた人の提示条件割合|エン・ジャパン
上記のエン・ジャパンの調査を見てみると、引き止めに合った人で昇給を提示された人は31%と、大きく条件が変わる人は少ない印象です。
すでに引き止めを受けている方で、納得できる内容で条件や環境を変えてもらえるのであれば残留してもいいですが、ほとんどの方は納得できる条件を提示されることは少ないでしょう。
また、もしあなたが退職を告げたら「給与を増やす」「マネージャーにする」など、退職交渉で待遇が改善されるような評価制度は、そもそも公正とは言えません。
評価制度が正しく運用されていれば、引き止められる前に「評価に合った正当な待遇が、すでに与えられていた」はず。
その場しのぎの判断が通ってしまう職場では、残ったとしてもいずれ不満が出る可能性があります。
さらに多くの場合、引き止めの提案は一時の口約束です。「実現されないリスク」もかなり高いので、基本的には迷わず退職することをおすすめします。
理由2.退職を伝えた事実はなくならない
当然のことですが、あなたが退職の意思を伝えたことは、転職の引き止めに応じたとしても無かったことにはなりません。
つまり「退職したい」と伝えてきたことは、今の会社にとっては問題であり、その問題の原因はあなたということになります。
引き止めに応じても、退職を申し出たことによって待遇が悪くなったり不利益をこうむることは少ないと思いますが、居心地が悪くなってしまう可能性もあります。
なぜなら今の会社からすると、「またいつ退職したいと言い出だすか分からない社員」と思われる可能性があるから。
なので、今後もよほどの成果を残さない限り、この状況を挽回することは難しいといえます。
一度退職の意思を伝えたのであれば、快く送り出してもらえるよう上司や職場に納得してもらうことが、あなたにとっても良い選択肢だといえますね。
転職の引き止めを事前に防ぐ3つの方法
すでに転職の引き止めに合っている方も、これから退職を考えている方も、ここまでを見てできるだけ引き止めには応じないほうが良いとご理解いただけたと思います。
とはいえ、やっぱり一番いい形としては、「転職を引き止められず、円満に退社」することですよね。
そこで次に、事前に引き止めを防ぐための方法3つをくわしくご紹介します。
方法1.退職日は繁忙期をずらす
仕事が忙しくなる繁忙期などのタイミングは、社員一人ひとりに求める業務量も多くなるため、この時期に退職しようとすれば、引き止められてしまう可能性がかなり高くなってしまいます。
また会社の上司だけでなく、あなたが退職することによってしわ寄せがくる同僚からも引き止められる可能性もあるので、上手く退職するためには余裕のある時期にしましょう。
方法2.上司への相談は、退職希望日の1ヶ月前以上にしておく
多くの会社では、「退職は1ヵ月前までに申し出ること」という就業規則が設けられているので、なるべく1ヶ月以上前から退職の交渉はしておきましょう。
もし会社のルールを破った状態で交渉してしまうと、どうしても不利になってしまいますし、円満に退社することがかなり難しくなってしまいます。
「早めに伝えて、引き継ぎなどをすましておく!」という姿勢を見せておくと、会社の負担を減らしたいという思いが伝わるため、引き止めを防ぎやすくなるでしょう。
方法3.退職するという強い意志を持っておく
当然のことですが、「引き止められても退職する!」という意志も引き止めを防ぐにはおすすめの方法。
上司に「説得すれば踏みとどまらせることができる」と思われてしまうと、より強く引き止めをしてきます。
上記でもお伝えしたとおり、大きく条件が変わることは少ないので、退職を伝えるときは情に流されないよう、はっきりと伝えるようにしてください。
転職の引き止めを上手にかわす2つの対処法
とはいっても、「どうしても残るように転職を引き止められている…」という方のために、
ここからは引き止めを上手にかわす2つの対処法についてご紹介していきますね。
1.交渉は長く話すより、短い話し合いの回数を重ねる
2.「どうにもならない!」という理由を使う
こちらも順番にくわしく解説していきます。
対処法1.退職交渉は長く話すより、短い話し合いの回数を重ねる
まず一つ目に、転職の引き止めを上手くかわす方法は、「一度に長く話すより、短い話し合いの回数を重ねて交渉する」ということ。
もし退職の意思を伝えたときに、その場で話が済めば問題ありませんが、引き止められるときは話し合う場が設けられ、「今度飲みに行こう」というような形が多くなります。
ただ、とくに飲みの席での長い話し合いは、同じ話の繰り返しになることが多いですよね…。
主張が異なる人同士で長く話をしても、結局平行線のまま上司に根負けしてしまう可能性があります。
なので平行線の話し合いをしないためには、相手の意見を受け入れて、一旦持ち帰ることがおすすめです。
転職を引き止められる際は、理由を聞かれたあとにかならず相手から提案があるはず。その提案に対して「分かりました、一晩考えさせてください」と一旦引いてみましょう。
退職するという結論は変わりませんが、いったん受け止めてくれたことに相手はそれ以上強く出てこれません。
一旦持ち帰った上で、「やはりしっかり考えても転職したいです。」と伝えたほうが、即答で断られるよりも納得してくれる確率が高まります。
なのでもし引き止められた場合は、一度で退職交渉をすますより、何回かに分けて話し合うようにしてくださいね。
要注意!退職交渉では、否定や反論ばかりしないようにしよう
退職交渉をするときの注意点として、「自分の意見を通すときに、否定や反論をできるだけしない」ことを意識してください。
否定や反論をされると、上司も否定や反論で返したくなります。
ただ、すべて同意してしまうとこちらの主張が通らなくなってしまうので、相手の意見も受け入れてから自分の意見を言う、ということを意識してください。
NGな例
「毎年昇給もあったし、あなたの給料も決して悪くないよね?」
→「いえ、昇給に関しては評価に対して低かったと感じています。」
否定しない例
→「はい、毎年の評価や昇給は良くして頂いたと感じています。ただ給料が下がってもやはり新しい業務にチャレンジしたいというのが、今の正直な気持ちです。」
上記のように「相手の主張には、真っ向から反対のことを言わないようにする」ことを説明してください。
とにかく一度相手の言うことを受け入れてから、かわす方が良い印象も与えます。
対処法2.「どうにもならない!」という理由を伝える
ここまでは転職の引き止めを上手く交わせるように、「前向きで相手に納得してもらう退職交渉」についてご紹介してきました。
ただ上司に何を言っても言い返されてしまい、どうしても辞められない人もいると思います。
そういう場合は最終手段として、覚悟を持って「どうにもならない理由」を使うようにしましょう。
転職先の入社日がもう決まっていることを伝える
上司がどうしても退職を許してくれないときは、転職先を正式に決めてしまい、「もう入社日が決まっているからどうしようもない。」ということを正直に伝えましょう。
ちなみに、転職する会社が決まっていないのに退職を伝えてしまうと、「引き止められる余地がある」と思われるので、より強く引き止めてきます。
また、転職先が決まってないと自分の不安も大きくなってくるので、「まぁ今のままでいいか」と思い、ずるずると現職に在籍してしまうことも…。
ただ上記でもお伝えしましたが、引き継ぎが上手くいかなかったり、忙しい時期だと円満に退社することはできないので、気をつけてくださいね。
転職活動自体は秘密にしながら行って、もし退職するときに強く引き止められたときは、「もうどうしようもない」と申し出ることをおすすめします。
まとめ
今回は、転職をするときに引き止められた時の対処法についてご紹介してきました。
ぜひこの記事を参考にして、退職交渉にのぞみ、快く送り出してもらえる円満退社を目指してくださいね。
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